2009年09月07日

門が閉められないうちに「天下り」くやしくば尋ね来て見よ・・・ 天風録 八葉蓮華

「くやしくば尋ね来て見よ松ケ岡」と川柳に言う。鎌倉の松ケ岡にあったのが「駆け込み寺」として知られる東慶寺だ。妻からは、なかなか離婚ができなかったその昔。多くの女たちが夫のもとを抜け出して、この寺の門をたたいた

 結界の内側に入ってしまいさえすれば、もう夫といえども手出しはできない。悔しかったらここまでおいで、という言い方に、その身を保証された解放感が伝わってくる。下って今の世の中には、別の「門」があるとみえる

 厚生労働省や文部科学省などの元幹部が、次々に関連の団体に天下っている。「天下り」に厳しい姿勢で臨もうとする民主党が政権につくのが16日。門が閉められないうちにわれもわれも、と駆け込んでいるかのようだ

 その中に農林水産省の前事務次官の名が見える。「名ばかり検査」で事故米が広がり、大騒ぎになったのはちょうど昨年の今ごろ。それでも「私どもに責任があるとは考えていない」と言い、官房長官にしかられて辞任せざるを得なかった人である

 年俸1860万円で迎えるのは、事業の多くを国の補助金に頼る水産関係の団体だ。事件でいまだに大きな痛手を引きずっている食品業者や米屋さんからしたら、とんでもないことだろう。こじ開けたい門もある。

 天風録 中国新聞 2009年9月4日
創価学会 地球市民 planetary citizen 仏壇 八葉蓮華 hachiyorenge
ラベル:天風録
posted by 蓮華 at 23:49| Comment(0) | TrackBack(0) | 天風録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
×

この広告は90日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。