デビュー20年の記念盤は「残響」と名付けられている。振り返った半生。切ないラブソングや青春の追憶の中に海の向こうのSOSを伝える歌詞が挟まれる。「自由の名のもと/響く銃声が/何を正義に/その生命奪うのか」
硬骨の歌は、敬愛している竹原市出身の先輩ミュージシャン浜田省吾さん(56)の世界と響き合う。東西冷戦を「権力(ちから)と権力のシーソーゲーム」となじり、地球レベルの危機に対し、歌による警鐘を鳴らしてきた人だ。同じ被爆2世という共感もあるのだろうか
6日、9日、そして15日。8月の日本列島では、サイレンや鐘を合図に黙とうのリレーが続く。高校球児の熱戦に沸く甲子園も、きょうばかりは正午のひととき、球音も消え、応援合戦もやむ
夏空に鳴り渡る「ウウー」という大音声。その途端に、辺りの空気がピリッと引き締まる。戦後生まれでも「非常時」気分に包まれてくるから不思議だ。福山さんの心に響き続ける平和へのサイレン。聞く人にどう伝わっていくのだろう。
天風録 中国新聞 2009年8月15日
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