2009年07月30日

辻風「竜巻」巨大な積乱雲がわき立ち、上昇気流が生まれる・・・ 天風録 八葉蓮華

 見渡す限りの草原が広がる米国カンザス州。一人の女の子が突風で不思議な国に飛ばされ冒険が始まる。日本でも人気の物語「オズの魔法使い」である。主人公のドロシーを家ごと巻き上げたのは、米国では年千個近く目撃される竜巻だった

 関東平野の群馬県館林市をおととい、竜巻が数キロにわたって駆け抜けた。民家の屋根を吹き飛ばし、駐車場に並んだ車を転がせた。けが人も出た。先週は美作市で車を100メートルも飛ばした風に驚いたばかりである

 鴨長明が恐ろしい「辻風」を「方丈記」に書いたのは800年前。本場米国ほどではないが、日本でも昔から起きていたようだ。最近は、どうも規模が大きくなっている気がする。3年前には宮崎県で3人、北海道では9人も亡くなった

 巨大な積乱雲がわき立ち、上昇気流が生まれる。それが何かのきっかけで渦を巻き始め、竜巻になるという。地上付近に生じるのはある種の空白。ちょうど強力な掃除機のようにさまざまなものを吸い込み、持ち上げるらしい

 ドロシーの家は壊れずに済んだが、現実はこうはいかない。急激に巻き上げられたものは、最後には地上にたたきつけられる。そういえば米国発のマネーの竜巻もそうだった。気象にしても経済にしても、気流は緩やかな方がいい。

 天風録 中国新聞 2009年7月29日
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ラベル:天風録
posted by 蓮華 at 23:40| Comment(0) | TrackBack(0) | 天風録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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