明治の日本が目指したのは「一等国」入りだった。産業を興し、軍備を整えた。日露戦争で世界に認められ、後に「五大国」の仲間に入れてもらう。当時の意識の名残が「グレート」に表れた、と思えなくもない
石油危機の後にスタートしたのがG8だ。はじめは米英独仏伊と日本の「六大国」による先進国クラブだった。一緒に世界を仕切ろうという欧米からの誘い。「アジア代表」として仲間に入った日本は、プライドを大いに満たされた
ところが今や先進国だけでは世界は回せない。イタリアでもG8の集まりは初日だけで、後は中国などを入れたG13やG14の枠組み。一方で今後の世界を動かしそうな米中を指すG2という新語さえ生まれている
危機感が広がっているようだ。これでは日本が埋没する、置き去りにされる、と。慌てなくてもよかろう。「グレート」の席次争いではなく、戦争をせず優しい文化を発信する「ジェントル」というもう一つの「G」の先頭に立つ、という手もあるはずだ。
天風録 中国新聞 2009年7月8日
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