ことしは、フィデル・カストロ前国家評議会議長らが親米政権を倒した革命から50周年に当たる。アルゼンチン人医師のゲバラは前議長と出会ってゲリラ闘争に参加。革命後はボリビアに転戦し、39歳で殺害された
その栄光と挫折を描いた2部作が日本でも上映され、ヒットした。学生運動にも共産主義にもなじみの薄い若者たちが、異国の革命家に引きつけられた。閉塞(へいそく)感の中でヒーロー願望があるのだろうか。写真がプリントされたTシャツは、ファッションにもなっている
ゲバラは50年前の7月、広島を訪れて原爆資料館を見学した。「君たちは、アメリカにこんなひどいことをされて、怒らないのか」という言葉を残している。その時、家族にあてた手紙には「平和のために闘うには、絶対に広島に行くべきだ」と書かれていたという
その後、キューバでは8月6日が特別な日として、テレビが特集を組むなど「ヒロシマ」が長く語られてきている。リーダーが被爆地に立つ意味は重い。もし招致運動が実ってオバマ米大統領が広島を訪れたとしたら…。
天風録 中国新聞 2009年7月3日
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