そのころ、日本は明治時代。銀輪にまたがるハイカラ女性に、世間は冷たかった。その視線は大正になっても変わらない。広島県は女学生の自転車通学に待ったをかける。「サドルで子宮がゆがみ、難産になりやすい」との珍説で
今も温かい目ばかりとは限らない。前と後ろに子どもを乗せたママチャリの3人乗り。「危ないから」と昨年、交通規則で禁止されそうになった。子育てママは「家に置いて出る方がよほど危険」と猛反発。きのうから、一定の規格を満たした車体なら堂々と乗れることになった
「自転車の女性にはいつの時代も向かい風が吹く」と自転車文化センター(東京)の学芸員。しかし逆風に負けないバイタリティーが、車体の進化を呼んだ面もありそうだ
約30年前に現れたママチャリ。低いサドルで低速でもふらつかないのが画期的だった。それを改良した今度の3人乗り仕様は、さらにバージョンアップ。乗り心地はよくなり、肩身も広くなった。育児ストレスがちょっぴり和らぐかもしれない。
天風録 中国新聞 2009年7月2日
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