酒に酔って日本刀でいとこに切りつけたという事件。しかし陪審員の表情は硬く、当時の本紙は「木彫りの人形のよう」と書いている。質問を促されても、顔を見合わせて黙り込んだという。よほど緊張したのだろう
大正デモクラシーのうねりから生まれた。一定額以上の男子納税者、との制限はあったが、画期的な制度。なじんでくるうちに、当初のようなこちこち状態もほぐれてくる。評議にも熱が入り、放火犯とされた青年を激論の末に無罪とした例もあったという
裁判員制度が始まった。一般にはまだ関心は高くない。関連本コーナーを設けた書店でも、思ったほどは売れていないそうだ。しかし候補に選ばれた人は、こちこちとまではいかなくても、ぴりぴりしているだろう
裁判員に期待されているのは「市民感覚」という。とすれば「威厳」は求められないのだろうか。それなら服装はTシャツにジーパンでも? ただ場の雰囲気や、判決を言い渡される被告の気持ちを考えたら…。七月にも予想される第一号の法廷風景がちょっと気になる。
天風録 中国新聞 2009年5月22日
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