2009年05月20日

自分の口や鼻に触れず、よく手を洗い、人込みを避ければいい・・・ 天風録 八葉蓮華

 スペイン風邪の第二波が日本をのみ込んだ一九二〇年一月、広島市の小学校。かすりの着物の子どもが、黒いマスクを着けて授業を受ける写真が本紙に載っている。「流感の魔の手は学校を襲わんとす」。市内では休校や始業時間繰り下げが相次いだ

 「これをしていれば、かからない」と当時、飛ぶように売れたのがマスクだった。しかし猛威は収まらず、毎日三百人ずつ患者が増え続けた。記事は「効力は如何(いか)にや」と疑問を投げかけている

 関西ではきのう、新型インフルエンザの感染者が高校生を中心に百五十人を突破した。ドラッグストアからは、マスクが消えてしまった。買いに走ったものの手に入らず「出し惜しみか」と声を荒らげる人もいたという

 マスクが本来必要なのは、せきをしている人が「うつさない」ため。それが、いつの間にか「うつらない」ための手だてと受け止められるようになった。通勤の際などには必ず着用を、とお触れを出した会社もある

 ただ世界保健機関(WHO)も「予防にマスクを」と勧めているわけではない。自分の口や鼻に触れず、よく手を洗い、人込みを避ければいいという。毒性も弱く普通のインフルエンザ並みの身構えで大丈夫ということだろう。「魔の手」には十分、対抗できる。

 天風録 中国新聞 2009年5月19日
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ラベル:天風録
posted by 蓮華 at 22:25| Comment(0) | TrackBack(0) | 天風録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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