「向こうには何があるのだろう。もっとうまい食物が、キレイな女性がいるかもしれない」。その好奇心が、旅に突き動かされる原点と分析する。向こうに、落ち合う人がいれば、さらに心がはやるに違いない
鴻池祥肇官房副長官は、参院本会議が終わるのもそこそこに、新幹線に飛び乗った。行き先は熱海。切符を買わず、国会議員用の無料パスで改札を抜けた。待ち合わせの相手は既婚女性…。本人も認めた事実を「週刊新潮」が「懺悔(ざんげ)録」として報じた
JRのパスといえば百十一年前の明治時代に始まり、民営化の後も残る。「議員の特権」のにおいがぷんぷんする。しかもそれを密会に使うなど、国民の感覚とまるでずれている。さすがに副長官は辞表を出さざるを得なかった
茂太さんにとっては、列車は移動の手段であるとともに「瞑想(めいそう)室であり、時にはざんげ室」でもあったという。自分を見つめるための貴重な空間だったのだろう。元副長官にそうしたことを期待するのは、無理だったか。ざんげした時は遅かった。
天風録 中国新聞 2009年5月15日
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