「スローツーリズム」と銘打って、中国運輸局が各地の例を紹介している。山あいの隠れ里で、あい染めや炭焼きをやってみる。石見神楽の里で、面の絵付けや紙すきを教えてもらう。海辺の町では、魚のおろし方の手ほどきを…
キーワードは「体験」や「小人数」だろう。知らない生活に触れれば、興味がわく。話も弾んで、それが思い出として刻まれる。「旅の充実度は、地域の人との会話の長さに比例する」というのは、古賀学松蔭大教授の説である
団体ツアーは、安くて効率的に観光スポットを回ることができる。だから人気は根強い。ただ地元の人と立ち話をする余裕はなく、迎える側も営業用の会話になりがち。そのすき間から生まれたのが、着地型だろうか
旅の達人、永六輔さんが書いている。「客に育てられる宿があり、宿に育てられる客があるように、よい旅は両者がつくり出すもの」。宿は「迎える側」と言い換えられる。スローツーリズムとは、ゆったりと足を地に着けた旅の姿でもあろう。
天風録 中国新聞 2009年5月10日
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