メキシコで発生した豚インフルエンザについて世界保健機関が「フェーズ」と呼ばれる警戒水準を「3」から「4」に引き上げた。ウイルスが人から人へうつるようになり「地域レベルで集団感染のおそれがある」との警鐘だ
ジャンジャンジャン。遠くと思っていた災いが、あっという間に近づいてきそうな勢いになった。政府は「水際作戦」で、空港での入国審査や検疫でのチェックを強めている。感染防止マスクの係官がものものしい
姿をころころと変える「変異」の術で生き延びていくインフルエンザウイルス。時に強毒で人間を襲う。九十年前のスペイン風邪では四千万人を死亡させた。時間が経過すると、毒性が弱まって人とウイルスの折り合いもつくようになるが、それまでにいかに犠牲を抑えるか
ウイルスの速攻に対して、人間側は今のところ押され気味。猛火がすぐそこに迫って鐘の中を激しく乱打する「5」の事態になっては大変だ。各国がスクラムを組んでウイルスを抑え「ジャン、ジャン」という鎮火の報を待ちたい。
天風録 中国新聞 2009年4月29日
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